第1回読書会(2026.3.14) 報告
研究者だけでなくさまざまな社会人もいる読書会だから「気楽に楽しくやりましょう」という河内恵子先生のお気持ちが皆に伝わって、リラックスした楽しい会になったと思います。紅茶・コーヒーやお菓子をいただきつつ、自己紹介と各作品の感想をそれぞれから簡単に伺ったのちに、課題作品について自由に語り合いました。
前半はウェストの「兵士の帰還」を扱いました。マーガレットの手、いわゆる「ジェニーは何者なのか問題」、シェルショックの治療の是非、サイレント映画、車、ケア、ボールドリー・コートとモンキー・アイランドという場所など、さまざまな観点から議論が展開されました。ウェストの出産のタイミングや、彼女が戦争をそこまで否定していなかったことなど、作者のウェストについても学ばせていただきました。
後半はウェストの「終わらない結婚生活」を扱いました。ジェニーと比べていくぶん抽象的ともいえるジョージの文体が注目されました。訳者の鈴木孫和さんからはジョージのモデルとなった人物が実際にいたのではないかという驚きの説をご教示いただきました。精神病院、優生学、ダーウィン、他作品(『ジェイン・エア』など)からの影響、人種、音楽、獣医という職業など、さまざまな視点から会話が進みました。
両作は違った雰囲気でありながら、それぞれ読み応えのある興味深い物語でした。勢いやコメディ要素が強い後者の方が好きだという方もいました。今回扱った二作品はウェストの作品のなかでは比較的読みやすいとのことです。たしかに、彼女の他の作品は分厚くて一筋縄ではいかないものもあるのですが、これを契機にそれらにも手を伸ばしてみたいと思いました。
読書会の今後については、一年に二回(二ー三月と八ー九月)開催を目標にすること、翻訳のあるイギリス文学作品を扱うこと、ゼミOBOG以外もお誘いすることなどが確認されました。
懇親会では「ひようら」の健康中華青蓮日吉店で十品コースをいただきました。驚くほど安くて美味しかったです。時間制限がないということで、気づいたら二一時まで話し込んでしまいました。
河内先生、鈴木さん、その他のみなさん、第一回読書会にご参加いただき、本当にありがとうございました。おかげさまで、素晴らしいスタートを切ることができたと思います。 (永嶋 友)